経済産業省の次世代ヘルスケア産業協議会は、中間とりまとめを発表しました。

次世代ヘルスケア産業協議会
中間とりまとめの概要
平成26年6月5日

健康寿命延伸分野の市場創出及び産業育成は、国民のQOL(生活の豊かさ)の向上、国民医療費の抑制、雇用拡大及び我が国経済の成長に資するもの。

増え続ける国民医療費

○少子高齢化が進行する我が国においては、医療費が毎年増大しており、平成23年度に38兆円を突破。今後もGDPの伸びを超えるスピードで増加し、2025年度には約60兆円に達する見込み。

国民医療費の見通し
増え続ける国民医療費
(出所)厚生労働省作成資料

○国民医療費のうち、医科診療医療費の約3分の1(9.8兆円)は生活習慣病関連。この部分は、公的保険外の予防・健康管理サービス産業を積極的に創出することにより、医療費の削減につながる分野。

医科診療医療費に占める生活習慣病の割合(平成23年度)
医科診療医療費に占める生活習慣病の割合
出典: 厚生労働省「平成23年度国民医療費」


健康寿命延伸産業の重要性と果たすべき役割

○新産業創出と医療費削減
・慢性期医療(生活習慣病関連)にかかる医療費を、公的保険外のサービスを活用した予防・健康管理にシフトさせること(セルフメディケーションの推進)により、「国民の健康増進」、「医療費の削減」、「新産業の創出」を同時に実現。
○地域経済・コミュニティの活性化
・地域において人口減少と医療費増大が進む中、健康寿命延伸産業の果たすべき役割はますます拡大。①高齢化に伴う地域の多様な健康ニーズの充足、②農業・観光等の地域産業との連携による新産業創出(医・農商工連携)により、地域の「経済活性化と医療費削減」につなげることが重要。