ニュースキンの有価証券の購入者による集団訴訟が、ユタ地区連邦地方裁判所に提起する通知が発表された。2013年7月10日から2014年1月14日まで(以下、該当期間)に有価証券を購入した者が対象となる。

ニュースキンエンタープライズ社(以下、ニュースキン)は、大中華圏(中国本土・香港・台湾)、北アジア(韓国・日本)、米州、欧州、アジア太平洋地域、中東、アフリカを含む53の国際市場でのファーマネックスのブランドの下でアンチエイジングのパーソナルスキンケア製品や栄養補助食品を販売するグローバルなダイレクト販売会社である。ニュースキンは、 2012年度に世界全体で22億ドル(約2240億円)の売上高を報告した。クラス期間中、中国本土での売上高はニュースキンの総収入の大部分を占めている。

苦情は、ニュースキンが該当期間中に、会社の事業、運用およびコンプライアンスポリシーに関する虚偽や誤解を招く発言を行っていると主張している。具体的には、ニュースキンが虚偽や誤解を招く文を作り、開示しなかったと主張している。1番目に、中国におけるニュースキン事業の慣行が明るみに出たとき、2番目にニュースキンの収益が大幅に影響を受ける可能性、3番目に、ニュースキンは適切な内部および財務統制を欠いていた。中国で法律に違反してピラミッド販売のスキームに基づいていたため、結果としてニュースキンの財務書類は、関連するすべての回での虚偽や誤解を招いたとしている。
ニュースキンの有価証券の購入者による集団訴訟
2014年1月15日に、中国の大手新聞、人民日報は、ニュースキンのピラミッド販売が中国の法律に違反する不道徳なビジネス手法であること、中国で違法なネズミ講を運営していることを報じた。翌16日に、中国の国家工商行政管理局(SAIC)は、人民日報のレポートの後にニュースキンを調査すると報告した。

ニュースキンは声明で「報道を受けて中国当局が調査を始めたことは認識している」と明らかにし、中国事業に関して独自に見直しを行うという。調査結果により中国での売り上げが減少する可能性があるとも述べたが、現時点の業績見通しがどの程度影響を受けるかを発表するのは時期尚早だと説明した。

この一連の流れを受けて、ニュースキンの株式は直前の高値138.07ドルから、3月14日終値で71.91ドルと約半値までに下落している。また投資家から集団訴訟を起こされたことも明らかになっている。